「新規開拓先が見えたのは大きな価値」"営業頼み"から全社連携へ、富士通Japan戦略企画統括部の挑戦

富士通Japan株式会社

Administration Office 戦略企画統括部 大日方様、小松様、戦略企画部 黒田様

  • マーケティング
  • 営業企画・営業推進
  • FORCAS

2021年度に本格始動した富士通Japanは、国内ビジネスの中核組織として自治体、ヘルスケア、教育機関、製造・流通などの民需分野に、さまざまなソリューションや技術を提供しています。従来の営業プロセスを根本から変革し、より幅広い顧客層を開拓するためにFORCASを導入されました。多くの商材がある中で、顧客の課題別に見込み顧客リストができあがるまで、どのような課題や変化があったのか、詳しく伺いました。

導入の目的Purpose
  • 幅広い顧客層(民需、中堅企業)を効果的に開拓したい
  • 営業プロセスを変革し、営業の生産性向上を支援したい
抱えていた課題Subject
  • 民需領域の新規企業開拓に伸びしろがある
  • 営業が担う役割が広すぎて、商談に時間を割ききれない
導入効果Result
  • 新規開拓先を特定して営業する、新たな活動を始動できた
  • 営業と同じ目線でマーケティング企画ができるようになった

新規ソリューションを民需展開。効果的に営業先を広げるため、戦略が必要だと感じていた。

ー 2020年10月に富士通Japanが発足しました。新設された Administration Office本部 戦略企画統括部 の役割について教えてください。

大日方様 富士通Japanは国内の売上1,000億円以下の企業や、自治体、医療・教育機関に向けて、各種ITソリューションの開発から運用、AI、クラウドサービス、DXビジネスの推進を担う企業として発足しました。

その目的は、「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていく」という富士通グループの存在意義を国内市場でより広く体現すること。人口減少や少子高齢化、地域格差など、国内におけるさまざまな課題をデジタルで解決するために、グループ内に点在していた機能を集約し、2021年4月から本格的に始動しました。

そのなかで我々は経営と営業現場をつなぐ役割を担っています。多数の商材の中から注力商材を定め、営業戦略を立案したり、デジタルマーケティングやウェビナーなどのマーケティング活動を実際に行っています。

営業経験のあるメンバーで構成された部門なので、地に足のついた戦略を立案するのはもちろん、経営陣に現場の声を吸い上げて伝える活動も行っています。

FORCASは組織再編前の富士通時代に導入されていますが、その背景にあった課題を教えてください。

小松様 当時、私が所属していたヘルスケア部門では、病院向け医療ソリューションだけでなく、民需へビジネス範囲を広げるため、健康経営のソリューションの拡販を計画していました。

新しいソリューションは既存商材とは営業先の部署が異なりますし、業種も限定されません。そのため、健康経営に課題を持つ企業はどんな特徴があり、企業のどの部門の方にアプローチすべきかがわからないという問題が生じたんです。

どうやって営業先を決めればいいのかと悩んでいたとき、たまたまFORCASを知りました。話を聞くと、求めていたのはまさにFORCASの企業ターゲティングの仕組みだったため、2020年10月に導入しました。

営業が1から10まで担うやり方では顧客に時間を割けない。改革の端緒は企業ターゲティング

ー 富士通Japanに移籍後も、FORCASを継続利用した理由は何だったのでしょうか?

大日方様 数に限りがある自治体や医療機関と比べて、民需領域の中堅企業は裾野が広いため、新規開拓に課題があります。FORCASを使えば主観ではなく客観的なデータに基づいた戦略が立てられ、営業も腹落ちして新しい営業活動に取り組めるのではないかと期待しました。

今までは良くも悪くも、営業が売上達成のための計画立案から、受注後のサポート、請求書の発行、トラブル対応までの全てを担っていました。そうなるとどうしても新規のお客様と向き合う時間が十分にとれません。

そのやり方を変えて、営業が商談に集中できるよう、まずは我々が優良な見込み顧客のリストを作る役割を担いたい。それが経営戦略や事業戦略を現場に落とし込むためにも、必要なことだと考えていました。

 

小松様 デジタルマーケティングにも取り組んでいましたが、とにかく広く打って、営業へつなぐというスタイルだったんですね。効果的なマーケティング施策を行う上でも、きちんと営業先を決める必要性があると思います。

導入からの半年間は、本格運用のための準備期間として、見込み顧客リストを作っていたと伺いました。具体的にどんなことをされたのでしょうか?

黒田様 弊社が取り扱う商材は非常に多いため、誰にどの商材を提案すればいいのか、という悩みがありました。そこでまず約20の注力商材を絞り、業種別に、顧客課題と提案すべき商材を整理していきました。

業種も「製造業」ではなく、化学、電気製品、などより細かく定義していったので、ここでFORCASのデータを活用していきました。さらに、導入実績がある企業をFORCASで分析し、特徴が類似する潜在顧客企業を特定していきました。

小松様 FORCAS以外にも外部の企業データベースはありますが、FORCASが優れているのは、独自の詳細な業種やシナリオでターゲティングができること。

FORCASの業種区分だと例えば、「機械・電気製品」、その中でも「生産用機械製造」、さらに細かく「工作機械」「金型」などに分かれていくので企業のビジネスが見えやすいです。シナリオも「海外進出」といった分かりやすいものから、「卸資産回転期間が長い」など驚くようなものまであり、当社製品との相性がイメージしやすかったです。

「新規開拓すべき先」が明らかに。営業現場とマーケティングがタッグを組み、新市場へ”面”で向き合う

営業の方に見込み顧客リストを見せた時の反応はいかがでしたか?

黒田様 営業からは、感覚とズレがないという声が多かったです。感覚値がFORCASのデータによって客観的に証明されたと。

一方、見込み顧客リストに新規企業が多かったとの声が多くありました。今までは営業現場がそれぞれアプローチ先を考えており、そのリストは既に何かしら関係値のある顧客企業から構成されていました。

しかし今回作った見込み顧客リストには、これまでリーチできていないが受注が見込めそうな企業が多く含まれました。今までは気がつかなかった有望な新規開拓先が明確になったのは、大きな価値だと思っています。

 

小松様 営業現場が新しい気づきを得られたのは良かったです。営業とマーケティングが一緒に新規開拓先をつくる初めての経験になりました。それができたのは、業種ごとに戦略を立て、ビジネスを拡大したいという共通の目的があったから。FORCASを軸に、非常に良いスタートが切れました。

見込み顧客リストの作成が終わり、いよいよ現場に落とし込んでいくフェーズに入りました。現場からはどのような反応を得られているでしょうか?

大日方様 まだ始めたばかりですが、総じてポジティブな意見が多いですね。もちろん一部には「現場肌感と違う」といったフィードバックもあります。そのギャップをどのように埋めていくかがこれからの挑戦です。

 

小松様 どんな意見でも、我々にとってはありがたい意見です。見込み顧客リストを見てもらって「なんとなく違う気がする」といった意見が出たら、一緒にFORCASの画面を見ながら、お互いに納得できるまで議論する。対等な目線で同じ目標に向かっていけると感じています。

―今後の挑戦やご期待について教えてください。

大日方様 今までは現場の営業頼みだったので、どうしても「何を売るか」よりも、「売れるものは何か」に偏りがちでした。しかし今は、どの業種にどの商材を届ければ最大の価値を出せるかという、点ではなく面で考える戦略的思考への転換を進めています。その推進のために、FORCASを活用したターゲティング思考を浸透させていきたいと思います。

 

小松様 FORCASは導入後のサポートが素晴らしく、FORCASを操作的に使いこなすことだけでなく、私たちのミッションにコミットしてくださっていると感じています。引き続き、サポートをよろしくお願いします。

 

2021年11月インタビュー
本文中の企業名、役職、数値情報等は、インタービュー当時のものです。


社名
富士通Japan株式会社
事業内容
自治体、医療・教育機関、および民需分野のソリューション・SI、パッケージの開発から運用までの一貫したサービス提供。AIやクラウドサービス、ローカル5Gなどを活用したDXビジネスの推進。
従業員数
12,000名(連結)

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