FORCASのデータ活用で、
営業戦略の意思決定が加速

株式会社スマートドライブ

CRO (Chief Revenue Officer) 弘中 丈巳 様

モビリティ業界で急成長するスタートアップ、株式会社スマートドライブ。
2018年12月にFORCASを導入した当初はアウトバウンドコールのリスト作成にとどまっていましたが、現在はFORCASが幅広く営業戦略の意思決定を支えているそうです。
スマートドライブCRO(Chief Revenue Officer)の弘中氏に、FORCASの活用方法について伺いました。

導入の目的Purpose
  • 受注効率の高い営業・マーケティング活動をするため
  • 新規サービスのターゲット企業に、戦略的にアプローチするため
抱えていた課題Subject
  • 新規サービスのターゲット企業の解像度が低く、営業戦略に改善余地があった
  • ターゲット企業が定まっておらず、非計画的なアウトバウンドコールをすることもあり営業生産性に改善余地があった
導入効果Result
  • ターゲット企業が明確になり、やるべき施策内容が変わった
  • リードに明確な優先度をつけて対応することで、営業効率が向上した

スマートドライブとは

株式会社スマートドライブは2013年に10月に設立。「移動の進化を後押しする」をビジョンに掲げ、移動にまつわる様々なセンサーデバイスを通じて収集されたビッグデータ解析事業を展開。

車の位置情報、加速度などが測定できる自社デバイスを開発し、そのデータを解析したクラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet」の開発・提供や、モビリティデータのDWH(データウェアハウス)である「Mobility Data Warehouse」、ドライバー向けエンゲージメントサービス「SmartDrive Cars」、運転見守りサービス「SmartDrive Families」の展開も行なっている。

また、外部センサーや他社データも取り込める独自のプラットフォームを持ち、それらのデータの掛け合わせによって幅広くサービスを展開している。(図1)

図1:株式会社スマートドライブの事業構成

当初はFORCASをアウトバウンドのリスト作成に活用

ーFORCAS導入の経緯を教えていただけますか?

2016年12月に新しくB2Bクラウド車両管理サービスをリリースしました。立ち上げから一定期間はリードが少ない上に、ターゲットも定まっていなかったため、営業があまり計画的とは言えないアウトバウンドコールをしていました。そのため営業のコールリストを効率良く作成したいと考えてツールを探していたところ、2018年当時の担当者がFORCASを導入しました。

 

当初はFORCASの、企業の特徴を示した「シナリオ」や成約確度を示す「スコア」は使わずに、「売上30億円以上」「従業員数50人以上」「東京都」「○○業界」などの情報をもとにリストを作成し、上から順番にアプローチしていくという「アウトバウンドのリスト作成ツール」としての利用をしていました。

 

※FORCASの機能

シナリオ:「働き方改革を推進」「営業職を募集」など、財務データや求人サイトから取得した企業の特徴を示すデータ

スコア:成約確度の高さを企業ごとに0~99点満点で予測し、スコアリングしたもの

マイリスト:ユーザーが自由に絞り込み検索をして作成できる企業リスト

ーFORCASの活用方法が変わったきっかけは何でしたか?

2019年3月に「より効率性を求めた営業にシフトしていこう」という動きがありました。私の前職の会社でもFORCASを活用していたので、「FORCASをちゃんと活用すれば圧倒的な効率性を実現できる」と考えていました。

イメージとしては、単なるターゲットリスト作成や名寄せツールではなく、企業情報に詳しい優秀な顧問を雇って「今、こういったターゲットにアプローチしようと思っているが、TAM( Total Addressable Market、獲得できうる最大の市場規模)がどのくらいありそうか」「他に類似企業や類似業態はないのか」「本当にアプローチすべき企業なのか」といった考えが的外れになっていないかFORCASに聞いてみる感じです。

なので、おそらく社内では私が一番ログインしていると思います。来期のターゲットを決めるタイミングや、製品のバージョンアップがあり新しい業態を開拓できそうな時などは、毎日ログインして企業リストを色々な観点で作成しています。

FORCASの特色を読み込み、
顧客の解像度を上げることがターゲティングの精度向上につながる

ーどのようなターゲティング戦略をとっていますか?

B2Bクラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet」の例でお話します。

まずは我々が成果として提供できる「お客様の成果」は何かを考えることから始めています。B2Bのサービスであれば便利、使いやすい、ということも勿論重要ですが、「どんな成果を具体的に提供できるのか」を考えることからターゲットは決まると思います。

そこが磨き込まれれば磨き込まれるほど、お客様への提供価値が明確になります。まだまだ発展途上ではありますが図2のような形で、「我々が提供できる成果」は「どの業界(会社)」の「どの部門(誰)」なのかを決めていきます。

次に、「提供できる成果」に該当する中で「市場のポテンシャルが高い業界」を特定し、業界にabcと優先度をつけて、さらに具体的に部門まで掘り下げていきます。

図2:株式会社スマートドライブにおけるターゲティングの手順

ーターゲティングにおいて、FORCASはどのように活用されていますか?

いきなり受注企業の分析をして共通部分を探すのではなく、図3のような流れで、まず我々のお客様は「誰か」ということを明確にしていきます。「このサービスなら、A社にきっと貢献ができる」と具体的にイメージすることが重要ですので、FORCASでA社の事業内容が端的に記載された「特色」を読み、A社がどのような特徴を持つのかを理解します。そして、その特徴を示すデータを「シナリオ」から探し、その「シナリオ」を持った企業をリストアップし、類似企業を特定します。

 

※FORCASの機能

特色:企業の事業内容を端的にまとめた文章

 

「③A社の特徴を示すシナリオを探す」のステップでは、「特色」を読みながら「どのシナリオが有効か」を判断します。つい該当社数の多いシナリオに目が行きがちですが、「ソーシャルプラグインを利用している企業」のように、該当社数は多くても、当社事業の利用シーンとはあまり関係がないシナリオを選んでしまわないように注意が必要です。

 

また、「建設業界」「従業員数のレンジが中小規模」「ITリテラシーが低い」といった情報だけでは、顧客の解像度が低いため、ターゲットかどうか分からないと思います。例えば「一般家庭向けの太陽光発電やオール電化などの設置施工を手がける。地面や工場の屋根などへの太陽光発電の施工も行う。」という特色を読めば、この企業には必ず営業担当者と施工担当者がいると分かります。太陽光発電の施工は機材が大きいので、おそらく車体の大きい社用車を持っていることも推測できます。

 

このように「特色」を読むと企業の理解が深まるので、「シナリオ」の意味や使用可否を解釈できます。もちろんパッと見た瞬間に「私たちのお客様のシナリオはこれだよね!」と理解できるものは、そのまま使うこともあります。例えば、「設備投資に積極的である」「健康志向に課題意識を持っている」「サプライチェーン改革を推進している」などはそのまま参考にしています。

 

我々のターゲティングの特徴は「我々が必ず成果として貢献できる」という企業を数社ピックアップして、そこに対しての解像度を高めていき、解像度が高まった状態でFORCASの「シナリオ」をもとにして類似企業を探していく、という流れとなります。

図3:ターゲティングにおけるFORCASの活用

顧客解像度を高め、インサイドセールスのトークパターンに落とし込む

ーインサイドセールスの取り組みは変化しましたか?

はい。そもそも私たちがやりたいことは、お客様一社一社に対してピンポイントな提案をすることです。そのためにマーケティング、セールス、カスタマーサクセスが連携して取り組みたいのですが、リアルなお客様像が見えていないと訴求や提案がずれていきます。ですので、とにかくターゲット企業の解像度を上げるために、FORCASの「特色」データを中心に理解を深めることを意識しています。

 

解像度を高めると、特にインサイドセールスでの効果が大きく、トークスクリプトが変わります。お客様がどういう仕事をしているのか、普段どのように働いているのかまで理解できないと、訴求力の高い提案はできません。お客様のペルソナと、課題・ニーズごとにトークスクリプトを練り、どのような質問をすれば良いかも体系化するようにしています。(図4)

 

もちろんインサイドセールスだけではなく、レベニューチーム全員が高い解像度でお客様を理解するように意識しています。実際に、OKR※を決めるミーティングで、全員で過去の受注企業をFORCASデータと紐付けてシナリオ特色を読み込んで、理解を深める取り組みをしたこともありました。他にも、FORCASのシナリオや業界などの情報をテキストマイニングして受注企業の特徴を可視化し、全社に共有するなどして、全員でお客様のイメージを固めていっているところです。

※OKR(Objectives and Key Results)とは、目標の設定・管理方法のひとつ。

 

図4:トークスクリプトの切り分け

FORCASのスコアを用いて、
企業と役職の二軸でターゲットを絞る

ーリードに対する優先度はどのように決めていますか?

優先度は、企業軸と役職軸の二軸で決めています。企業軸は、成約確度の高さを示すFORCAS「スコア」が高い順に企業ランクをつけます。役職軸は提供できる成果が「どの部門のものか」に応じて相性が良い役職・部署順に並べます。この二軸をマトリクスにして、優先度(Tier1~3)を設定しています。(図5)

例えば、「企業ランクA」で「CXO」であればTier1、「企業ランクC」で「総務部」の方ならTier3と分類して、優先度を明確にしています。

これを「提供できる成果」という軸で3パターンほどまとめています。FORCAS「スコア」は成約確度の高さを表しているので、役職が高い方のリードでも企業ランクDであれば、今はアプローチすべきタイミングではないと判断できます。

 

図5:Tierの設定

SalesforceでFORCASの業界やスコアごとにリード・SQL・商談・契約・更新を比較すると、マーケティング~カスタマーサクセスの流れが見えてくる

ー具体的に、ターゲット企業をどのように管理しているのですか?

弊社ではMarketoとSalesforceを利用しているのですが、Marketoのリード情報に対してFORCASのデータを付与してリッチにし、Salesforceに取り込んでいます(図6)。

図6:Salesforceの「取引先」に付与されたFORCAS情報

FORCASで追加された業界やスコア、シナリオ情報ごと、Webサイト訪問、SQL(営業が有効と判断したリード)、商談、成約、失注、といった各フェーズの構成比を見ています(図7)。

Webサイトに訪問してるのはどのような企業なのか、そこからSQLになったのはどこか、最終的に受注したのはどこか、などを見て行くと、意外と差分が出てきます。また失注した企業も見ており、誰が失注したのか、見送ったのはどのような部署かなどを見ています。このように分析をしながら、差分情報だけを頭の中にひたすら入れていきます。

図7:Salesforceのダッシュボード(イメージです)

ターゲットが明確になったことで、マーケティング施策はオフライン中心に転換

ーターゲット企業のリードはどのように獲得していますか?

優先度のマトリクスを定義したことで、より具体的な施策を議論できるようになりました。ターゲットに合わせたメッセージングや、マーケティングコンテンツづくりができているからか、現在のリードにおけるTierの該当率は6割と、非常に高いです。

 

またターゲットを明確にする過程で、当社のお客様はオンライン上で資料をダウンロードするような層ではない、と判断できました。そのため、現在はオフラインの施策が多いです。展示会や共催セミナーなどを活用し、初期接触機会をつくっています。展示会だと「ロジスティクスソリューションフェア」のようなIoT関連の広いテーマのものから、「運輸・交通システムEXPO」といったニッチなテーマのものまで出展しています。

 

FORCASのデータから車の台数を推定し、市場があるところからマーケティングコンテンツを作成する

ーターゲット企業に向けたマーケティングコンテンツは、どのようにつくっていますか?

スマートドライブのソリューションは、車の位置情報、稼働時間、走行距離の3種類のデータを組み合わせたものですので、価値提供の形が多様です。そのため、まず具体的に特定の顧客がどのように利用するのかを考えて、コンテンツを作ります。それを抽象化し、どのような業態にどのようなサービスを提供できるか考えます。そして、市場ポテンシャルの大きさを考慮し、優先度をつけて作成していきます。

 

市場ポテンシャルの大きさを測るうえでは、FORCASのデータを活用して企業数や社用車数を推定しています。私たちが狙うべきSAM(Serviceable Available Market、サービスを提供できうる市場)を見つけて、そのターゲットに訴求するコンテンツを優先的に作っています。

 

SAMを判断するためには社用車の台数を推定するのですが、FORCASで企業数や従業員数が分かるので助かっています。例えば不動産業界であれば、FORCASスコアが20点以上の企業の従業員数の合計が約92万人であることが分かります。営業職の人の割合が業界一般に30%、一人につき一台社用車があると仮定すると、約15万台のポテンシャルがあると推定できるわけです。

これはあくまでも暫定的なもので、本当に15万台のポテンシャルかと言われるとそういうわけではないですが、意思決定をする際の目安として活用しています。また、その他にも営業車ではなくサービス車両を算出する場合は、係数を変えるなどして注力先を決めています。

FORCASのデータから、地方開拓戦略を考える

ー地方拠点を設立する際にも、FORCASを活用されたと伺いました。詳しく教えていただけますか?

2018年の秋に、大阪と東海にオフィスを立ち上げた時、都道府県ごとの市場ポテンシャルを測るため、FORCASの「スコア」やデータを元に意思決定を行いました。

まず、成約確度が高い都道府県に見当をつけるために、都道府県ごとに「重要度を示す星が3つ以上」と「サービス導入社数3社以上」のフラグを立てました。その両方に該当するところは、成約確度が高い都道府県だと判断しています。

そこからさらに、ターゲットとなる企業数と推定車両台数を算出していきました。FORCASを活用すると都道府県ごとのポテンシャルを定量的に把握することができます。(図8)

図8:都道府県別のターゲット企業数と推定車両台数

ー最後に今後の展望をお伺いできますか?

自社のターゲットについて聞かれたときに、全員が「このようなお客様だ」と高い解像度で理解し、語れる世界をつくりたいです。そのためにも、実際に営業でお客様にお会いして得た定性的な情報と、FORCASで分かる「シナリオ」や「特色」といった定量的な情報の行き来を、今後も継続的に実施していきたいです。

 

2019年10月インタビュー
本文中に記載の企業名・役職・数値情報、FORCASの仕様等はインタビュー当時のものです。


社名
株式会社スマートドライブ
事業内容
2013年に10月に設立。「移動の進化を後押しする」をビジョンに掲げ、移動にまつわる様々なセンサーデバイスを通じて収集されたビッグデータ解析事業を展開。車の位置情報、加速度などが測定できる自社デバイスを開発し、そのデータを解析したクラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet」の開発・提供や、モビリティデータのDWH(データウェアハウス)である「Mobility Data Warehouse」、ドライバー向けエンゲージメントサービス「SmartDrive Cars」、運転見守りサービス「SmartDrive Families」の展開も行なっている。また、外部センサーや他社データも取り込める独自のプラットフォームを持ち、それらのデータの掛け合わせによって幅広くサービスを展開している。
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